ひでや

  • トップページ
  • 志ん橋ひでや 本店
  • 露月町ひでや 新店
  • お知らせ
  • コラム
  • お問い合わせ
  • ホームページについて
  • スタッフ募集

コラム

コラム一覧に戻る
2012.01.23

「鼠子」と「椹」って…何の名前だろう?

木材図鑑などで調べますと、
この鼠子(ネズコ)と椹(サワラ)は、
共通して軽軟な材で加工性は良いが割れやすい…
などと記してあります。
そして戸や障子、襖の組子の材になるとも書いてあります。
江戸時代から日本家屋に馴染の素材だったことがうかがえます。

その割れやすいという特徴を逆に活かして、へぎ板をつくっている職人さんの技から生まれたのが網代の扉です。
この網代のへぎ板は手作業で薄くした板なので、木の繊維を傷つけていません。ですから手仕事ならではの杢目[冬目]が浮きでています。内装用のへぎ板には、特に年輪が詰まった樹齢200年以上の天然木でないと作れないと言われています。また同じ樹種でも木の色は同じではないので、色合わせに苦労しています…とのお話でした。また網代に編んだ仕上がりは、光を受けて反射し豊かな表情を見せています。そして、[なにも塗ったり磨いたりしていないへぎ板]の木自体が持つ、自然なつやと美しさで、年月を経ても味わい深い粋な姿を見せてくれるはずです。

網代という名前は、川の瀬などで魚を捕るために、竹や木を編んで網の代わりに立てかけた漁法から名づけられました。網代塀や網代垣、そして網代天井などは一種の技法として数寄屋建築の草体形式(細かな基準にとらわれない日本建築の様式)にふさわしいものとして継承されて現在も生き続けています。へぎ板の網代は、よく網代天井として使われています。

お話をお聞きした方は、ひでやの網代扉を作られた、小林へぎ板店の小林鶴三様でした。

http://www6.ocn.ne.jp/~hegiita/index.html  ※もっとへぎ板のコトを知りたい人はこちらへ

前のコラムへ コラム一覧へ 次のコラムへ