2011.11.22
「個室の襖は江戸の粋。」
「からかみ」は「唐紙」とも書くように、
中国の北宋時代にうつくしい文様の唐紙が渡来し、
平安時代には貴族が和歌を詠むために、
美しい料紙(和歌をひらがなでしたためる用紙)として発展してきました。
手漉きの和紙に雲母(キラと呼ばれた)で模様が摺られ、
様々な技法を駆使してつくられた「料紙からかみ」が、
次第に襖(ふすま)からかみとして、
室内の襖や屏風、衝立、天井までも装飾するものとして発展しました。
京の都から、大阪、江戸、金沢へと伝わりましたが、京では公家の館や寺院のものでした。
しかし、江戸では武家や町人文化が花開き、日常の生活に馴染深いものとなりました。
また文様も、縞や格子、自然の草木や花などを粋にあしらったものが人気を博しました。
ひでやの「江戸からかみ」の襖(ふすま)は、
「秋草」文様と「雀」の文様の2種類が表裏となっています。
和紙に柿渋を塗布し、丈夫な耐水紙となった伊勢型紙に文様を彫り、
更紗師が絵具を和紙に刷りこんでいく技術です。
江戸の町人文化に磨かれ、支えられた、伝承の職人技をご覧ください。
http://www.tokyomatsuya.co.jp/index.html ※江戸からかみのコトをもっと知りたい人はこちらへ